2011年06月06日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

後見人の補佐人

フッと目を反らした、その瞬間、半開きの窓越しに男性の顔が有った。
歳の頃は60〜70位だろうか?初老の割に皺が少ない。
細面で長身。化粧でもすれば、スラ〜ッと着物が似合いそうな美人に
変身しそうな雰囲気を持つ。
「貴方は、5月30日に・・。」と男性が「ENISHI」で作業して
いた私に語りかけた。「えっ?」と私が応答すると男性は、あっという
間にドアを開けて店内に入って来た。

何だか奇妙だ。
戸惑っている私に向かって「コーヒー1杯下さい。」と男性はカウンタ
ー席に座った。喫茶店では無いという説明を私は2回も繰り返した。
しかし全く無視された。
その奇妙な雰囲気に呑まれた私は、仕方無くコーヒーを入れた。
顔で笑って心で(アア〜私って相変わらず馬鹿だ。上手く断れない)と、
思いながら。

「アルツハイマーなんですよ。」と男性がポツリ。
(えっ?この人、アルツハイマー?)と一瞬私は思ったが声に出さなか
った。すると、「母がですね、お店で33万払ったと言うんです。」
唐突に始まった訳の分からない話に唖然としながら、とんでもない因縁
を付けられそうで焦った。

5月30日に男性の義母が「ENISHI」の近くに在るUFJ三菱銀
行で、お金を下ろした。そのお金が何処に消えたか分からないのだと言う。
何だか怪しい話が始まった。
要約すると、お金にルーズな義理の妹が義母をそそのかしてお金を下ろ
させ、横取りしたのではないか?という筋書きだった。そして、そのお
金の受け渡しを「ENISHI」でやったと確信していたのだ。

私は5月30日に、お店には居なかった。
そこで、「ENISHI」の代表に電話で聞いてみる事にした。
そして電話を掛けようとしてカレンダーを確認した。
5月30日は月曜日だった。定休日!!
本当に良かった。
変な話に巻き込まれなくて。
男性は諦めて帰った。
如何にも奇妙な雰囲気を持つ男性だった。生活感が全く感じられない上に
、アルツハイマーの義母の病気を心配する様子が伺えない。
気品が有って、お金に困っていない様に見えた。

別にいいではないか。
アルツハイマーの義母にとっては、実の娘なのだし。一時的にでもお金を
納得して上げたのだろうから。
後見人の補佐人だからと男性は理由付けしていたのが妙に気に入になる。
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2011年05月30日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

集中力に欠ける。

眠い。ここ数日、集中力に欠ける。
何をするにしても、ドッコラショ。
ジックリ、片付け物をする気がしない。

やっとの思いで作った煮物は、ちょっと気を抜いた
暇に焦げてしまった。今夜の夕食が〜。
それでも家族は、ちょっと残念だ・・と言いながら
食べてくれた。

戸外では、ビュービューと風の音がする。
5月に台風?
被災地に大雨?
どこまで気の毒な事が続くのだろうか?

そんな事を思いながら今日は早めに寝る事にする。
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2011年05月23日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

涙がジワ〜ッと。

検査技師なんだから血を見ても平気でしょう?
と良く聞かれる。
事故に直面しても、慣れているでしょう?
とも言われる。

でも、そんな事は全く無い。
むしろ、人の倍以上に慌てふためく。

確かに採血も淡々とするし、検体としての血液
には慣れている。しかし、生身の人間から血が流
れているのを見ると、普通に動揺する。
検査技師は患者と直に接する事が少ないが故に。

救急病院に勤務していた頃は、四六時中ピーポー、
ピーポーと重傷患者が搬送されて来て、輸血検査に
追われる日々を送り、緊張でヘトヘトの毎日だった。
そんな日々が有った事をスッカリ忘れていた。

数日前、大切な人が目の前で倒れ、救急車を必死の
思いで待った。倒れてから救急車が来るまで、約10
分位だっただろうか?時間の感覚が確かでは無く、
短い様でもあり、長い様にも感じた。

事態が、かなり深刻な状態に思えて気が動転した。
できる限りの処置はしたけど、ピーポー、ピーポーと、
聞こえてきた時は、ホッとした。これで大丈夫だと。

119番なんて自分で掛けた事なんて無かった。
だから気が動転して110番を掛けてしまった。
そして、「119番の間違いだ!」と警察官に怒られ
てハッと我に返った。

その後、あまりのショックで、左半身がガチガチに凝
って具合が悪い。やっとジワ〜ッと涙が出なくなった。
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2011年05月16日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

イングリッシュ・モンスター

昨日から、ある本にハマってしまった。
黄色の表紙と、間の抜けた顔。
とても、型破りな、その表情に惹かれた。

独学でTOEIC 990点 満点25回。こんな人がいるなんて!
「ひきこもり留学」と名付けては、その英語勉強法を
紹介しているのだが、その意外性が非常に面白い。

ペラペラめくっただけで大体の内容がわかる程、簡単で
肩が凝らず、クスクスと笑えて楽しい。

ある本とは、「イングリッシュ・モンスターの最強英語術」
で、その著者の菊池健彦のブログを開いて今日読んでみた。

ブログにまで、カップラーメンの発砲スチロールでヨダレ
防止をしている顔が映っている。発音練習する時にヨダレ
が出るというのだから、一歩間違えると危ない!

ブログの内容は、自由奔放にして責任の無い言いたい放題
で軽い文章。日本語に混じって、英字ニュースの解説が入
っているので私にとっては最高に面白い。
暫くは、このブログにもハマりそうだ。
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2011年05月09日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

淡々と。

青空をバックにクッキリと浮かぶ富士。
その裾野には芝桜のピンクと緑。
本栖湖から河口湖に移動してラベンダーの紫。

全くイメージ通りには行かなかった。
冴えない天気の後遺症は、冴えない気分となって今週
も引き摺りそうだ。

暫く祝日もなく、淡々と同じ仕事を繰り返す日々が続く。
ふと、仕事の合間を縫っては詰まらない考えが浮かぶ。
人生の半分は、生きる為の仕事で時間が潰れてしまう。
果たして、これで良いのか?

良い訳が無い。
じゃあ、自由な時間が有れば、自分は何をしたいのか?
何をするだろうか?しただろうか?

こんな話を検査の合間を縫って、2人の同僚と話した。
もし、技師を選ばなかったら何をしていたか?したかったか?
うう〜ん。薬剤師、数学の教師、デザイナー・・。

勿論、数分間の会話だから、話は中断したままで終わった。
しかし自分の中では、この問いが暫く続きそうだ。納得の
行く答えが出れば良いのだが。


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2011年05月02日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

竹の子御飯

竹の子ご飯を作ったから、持って行くとの電話が有った。
懐かしく優しい、その声は義理の母からだった。

義母は72歳。苦労の絶えない人生にして苦労を感じさせない
おおらかさを感じる。毎日を生きるのが精一杯で愚痴なんか
言っている暇は無いと笑う。

そんな母を見ていると反省する事も多いが、教えられる事が
多い。50歳の頃から始めた介護の仕事は天職だと言う程に、
手際が良く、いとも簡単に仕事をこなす。

3・11震災の日、どの様にして危機を脱したか聞いてみた。
職場に向かう途中、電車が止まった。
地上に出て3駅歩き、ホトホト疲れて歩けなくなったと言う。
それでも、患者が待っていると思うと必死に知恵を絞った。

目の前にいた焼き芋の屋台のおじさんと交渉して、焼き芋
1000円分購入する代わりに○○病院に運んで欲しい・・と。
交渉は無事成立して、病院に着き、無事勤務。

暖かい焼き芋は、周りの人に配って大喜びされたと笑う、
その顔をみて、さすがだと感心した。
苦労の人生を生きて来た人の知恵は逞しい。
そして何よりも、その仕事振りは、とことん人に優しい。

この母を見ていると、ほのぼのと安心感が湧き上がって来る。
「お母さんに介護して貰う人は本当に幸せだね。」
と、言うと「そうよ。本当に幸せよ。」と笑う。

自宅に帰って、家族で竹の子御飯を御馳走になろうと思って
広げた、その瞬間、唖然。

何と、竹の子御飯の具がタッパに入っていて生米が1キロ、
別々。ガチョーン!お預け↓↓。
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2011年04月25日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

微妙な思い

先週土曜日、あのふざけた天気の中、大学病院のOB会があった。
お世話になった先輩技師の定年退職による慰労会で、遠く離れた
元同僚も駆けつけ、懐かしいメンバーが出揃った。

上下関係の厳しい職場で、長い年月が過ぎた今、ずっと年上に思え
ていた先輩がこんなにも年が近かったのかと驚いた。出席した人の
8割が、まだバリバリの現役で独特な雰囲気を醸し出す。

飲んで、喋りまくって上機嫌で帰って来た翌日、首が妙に回らなく
成ってオヤッ?と思ったが気にしなかった。ところが日中、狭心症
もどきの痛みまでも発して、やっと誰かの毒気にヤラレタ事に気付
いた。

一年先輩の女性だった。笑顔が可愛い先輩なのだが仕事のできる人
で自分に厳しく他人にも厳しい。その日は対面にいて殆ど、ニコヤ
カに笑顔を絶やさなかった。

表面上、何の問題も無いのだが何かが引っかかる。
考えてみれば、自分が現役で働いていた時にも、その先輩の評判は
良く、優秀で誰の口からも悪口を聞いた事はなかった。

でも、未消化の思いが残った。何故に?
問題は、その女性の意見が正論過ぎて、言いたい事が言えなくなる
事にあった。ピシャリとやられては誰も何も言えなくなってしまう。

当然、話の内容は固く、遊びが無くて、余裕が感じられない。
これって、技師の特性?ああ、自分の中にあった特性の一つだった。

日々多忙で神経をすり減らす第一線の技師にとっては、張り詰めて
居なければ人の命は扱えない。当然と言えば当然なのだろう。
何だか微妙な思いが残った。
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