疲れた〜。年度末で仕事量が増え、連日の残業で身体が緊張している。
しかし4年前、今の職場に転職してきた時の状態よりは、遙かに身体
が緊張に耐えられる様になり精神的にも強くなったのを感じる。
4年前、アレクサンダー・テクニーク入門書を書店で見つけ、購入した。
アレクサンダー・テクニークが、まだあまり日本では知られていない時
で、ネットを開いても1ページしか載っていなかった。しかし、この本
に目を通した瞬間、これは、凄い!と思った。
私は、赤面症を持っている。特定の人や場面で緊張しやすいという特徴
は何かと自分の行動を消極的にさせてしまう。こんな長年の悩みを解消
する術は、ないものかと書籍を探し求めていた。
内面的なものはTA講座や心理学の本で、ある程度は理解できた。
問題は身体的なものだった。
緊張すると自律神経が失調し、最悪にも指の動きがスムーズに動かなく
なる。この状況は、私的には嫌というよりも恐怖に近い状況を醸し出し
てしまう。
肩甲骨から首、後頭部周辺の筋肉が凝り固まる。
後頭部と頸の間にある延髄が何か変調を来しているのではないかと予想
された。延髄は呼吸や四肢の細かい動きの中枢に当たるからだ。
肩から後頭部の緊張が指先の震えになって現象的に表出する事も分かっ
ていた。故に自分が緊張している時、自分の癖として力の入る筋肉の動
きを何とかして緩めればいいのだというところまで理解できた。
しかし、この先が分からなかった。
だがアレクサンダー・テクニーク入門書に、欲しかった解答が載っていた。
発案者のフレデリック・マサイアス・アレクサンダーはオーストラリア
で産まれ、19歳の時からシェークスピアの朗唱家・俳優として、あちこ
ちの小劇場で個人公演していた。しかし公演中、声が出なくなる事が多く
なり、ついに声を失った。
これを機にアレクサンダーは何故自分の声が出なくなったのか、実際に三
面鏡の前で舞台の時のように朗読し観察した。そうしているうちに声が出
ない理由と人前で話す時などの緊張状態時に、自分の活動を妨害している
からだの特徴を発見した。
それは自分が体を動かす時、決まって首の後ろをこわばらせ、頭を後ろに
反らせながら軽くアゴをつきあげる癖だった。これを発見したのをキッカ
ケにアレクサンダー・テクニークは考案されて行き、今では全世界の科学
者が注目している。日本でもスポーツのメンタルトレーニング、発声練習、
演奏家、演劇家、そしてカウンセリングにも応用され始めた。
テクニークを理解し日常生活の動作に取り入れる事でメンタル面のバラン
スを調整する事は可能だ。しかし速効性に欠け、毎日繰り返し意識する事
が大事になる。ついつい、忙しさに意識する事を忘れ、そのうち元の動作
に戻りがちになる。地道に続ける事ができれば、劇的に変れる。
久々にテクニークのホームページを見ようとネットを見たら、チョッと見
ぬ間に数ページに渡るテクニーク導入の事業家が増えているのに驚いた。
予想していた事ではあったが予想以上に普及する速度が速い。
もしアレクサンダー・テクニークで自分の悩みが完全に解消できたら、内
面と外面の両面サポート体制を組み、自分と同じ悩みを持つ人のサポート
グループを作りたいと思っていたのだが、早くも取り組んでいる人がいる
ようだ。
いつも先見の目は、いいポイントを掴むのだが出遅れるのは一歩踏み出す
勇気が無い為だ。
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