夫の難聴がここ一年位の間に急激に進行している。
最近は、日本のドラマや映画が字幕なしでは殆ど理解
できないというので、性能のいい補聴器を探そうと
いうことになった。
新聞や雑誌には頻繁に補聴器の広告が載っているし、
ネットでも様々な種類ものが宣伝されている。しかし
どういう補聴器が自分に合うのかということになると、
皆目わからない。一度その広告で3万円くらいのものを
購入してみたのだが、全く効果がないと言ってすぐに
使わなくなってしまった。
夫は医者にも見て貰ったのだが、加齢のための症状
なので特に改善策はないのだという。まあ今のところ
何とか会話はできるので、字幕のない日本映画が理解
できるような補聴器があれば買い直そうということに
なった。
ちょうど近くの恵比寿ガーデンプレイスに補聴器の
相談室があると聞いて行ってみることにした。そこでは
外国製のものを何種類か扱っていて、聞こえの検査を
してから自分の耳に合わせてパソコンで調整してくれる。
左右一対で30万〜100万円もすると聞いて驚いたが、
一週間の無料貸し出しをするから使ってみてくださいと
言われて、ものは試しとばかり借りてきてみた。
貸し出してくれたのはスタンダードタイプの40万円
位のもの。時間をかけて入念に夫の耳に合わせたいわば
オーダーメイドである。いやがうえにも期待高まり、早速
耳にセットして以前理解不能だった字幕なしの日本映画の
DVDを再生。さて、どう?と尋ねる間もなく、眉間に
しわ寄せた夫の顔が聞こえない、と言っている。
40万円のでだめなら、多分どんなのでもだめだろう。
夫からの電話で慌てて飛んできた営業さんは、再度懸命に
調整を試みたが成功ならず。恐縮しまくって帰っていった。
営業さんの言うところによると、TV系の音というのは
最も補聴器の苦手とする音なんだそうである。肉声なら
拾えても機械を通した音はなかなかうまく拾えないという。
だったら是非とも日本映画にも字幕をつけて欲しいものだ。
今やTV番組は殆ど字幕放送になっているのだから、
映画だってそうなってもいいんじゃないか。
今までも聴覚障害者の人たちによる字幕運動は、地道に
行われてきているようだが、これからは難聴の高齢者も
増える一方なんだから、需要は益々大きくなると思う。
一部の有料放送では邦画の字幕つきもあるようだけど、
映画館やDVDでも字幕つきで見られるようにならない
ものかしらねえ。
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posted by CSNメンバー at 23:10
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