2011年11月11日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

初乗りエクスプレス

 昨日初めてつくばエクスプレスに乗った。
予想以上に早いし快適だった。

 ちょっと遠出となるとすぐ旅気分になる私。
飲み物買って、ボックスシートのある車両に乗って
窓側に陣取ったのに、走り出してしばらくは
窓の外が真っ暗。そういえば秋葉原のホームも
すごい地下にあったし、これってひょっとして地下鉄?
って一瞬思いかけたけど、そんなことはなかった。
あるわけないか。JRなんだし、ボックスシートだって
あるんだし。

 途中で柏の森が車窓に広がり、懐かしく眺めた。
まだNPOを設立したての頃、この辺りにある東大
キャンパスにグループワークをしにきたっけ。
あのときは上野から常磐線で1時間近くかかった
のに、今日は秋葉原を出てからまだ30分も
たっていない。この電車があったら随分楽だった
ろうなあ…と、「つくばの車窓から」とか気取って
物思いに耽る間もなく目的地に着いてしまった。

 来年早々この沿線の守谷というところで
グループワークをする。以前恵比寿に住んでいた
Kさんがこの地に引っ越して2年が経つ。長年
渋谷の女性センターで活動していた彼女は、守谷
でも相変わらず精力的に地域活動をしていて、
来年開催されるフォーラムのファシリテーターを
私に振ってくれた。聞けばその日取りが社福の
国家試験のまさに前日。当日じゃないんだからと
半ば強引に自分を説き伏せて引き受けた。いかな
国試でも、グループワークの魅力には叶わない
のよね。

 昨日は、10名ほどの実行委員さんたちと
お会いして打ち合わせをした。守谷市は委員を
公募で決めるというが、全員がボランティア。
市役所の担当者のお話だと、エクスプレスが
開通したお陰で首都圏からの流入が進み、現在
では人口約6万。若いファミリーが多いらしい。

 地縁の濃かった街に新たな住民が入り、
行政も様々な要求に晒されているようだ。
昨日の委員さんの中にも子育て中の女性が
何人かいて、保育所不足を嘆いていた。
母子家庭の入所が優先されるなら形だけ
離婚しようと思う、という勇ましい人もいて
話は大いに盛り上がった。

 帰りはまたエクスプレスで快適な小旅行。
フォーラムの終わった後も何回か連続して
やりたいという意向もあるので、またこの
乗り心地を味わえる楽しみが増えた。これで
試験が受かれば言うことなしなんだけどね。
そうは問屋がおろすかどうか、これまた
来年のお楽しみというところかな。


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2011年11月04日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

すべての模試は役に立つ?!

 昨日は社会福祉士国家試験のための模擬試験が
あった。これからの時期にはあちこちで行われる
みたいだが、これが口開けといったところ。

 本試験は1月末なのでまだ随分間がある。
この模試はちょうど通いなれた学校でやるというので、
何ヶ月も前に申し込んだ。でもまだ対策講座も半分しか
終わってないし、殆ど勉強らしい勉強もしていない。
ちょっと早まったかなと後悔したけど、まあ、肝試しと
思ってやりゃいいかと開き直った。

 結果は…思ったよりは点が取れてた。というのも
事例問題や心理学の分野で稼いだからで、制度や歴史の
分野はいまいち。合格ラインと言われる6割はクリア
したが、19ある分野の全部で得点があること、という
合格条件はかなりやばかった。特に午前中(前半)最後の
「成年後見制度」の分野は1問しか正解できなかった。

 もっともこれは、分からなかったというより
完全に時間配分のミス。試験は全部で150問で、
前後半75問ずつである。試験時間は午前午後とも
各2時間なので、1問にかけられる時間は大体1分半
くらいということになる。これが結構難しい。

 確実に正解が分かる問題はいいが、あれかこれかと
迷う問題は始末が悪い。答えを何回もマークし直したり
しているうちに時間を食ってしまう。半分くらい進んだ
ときに「これはいかん」と思ってピッチを上げたが
間に合わず、最終分野はほぼ飛ばし読み。最後の問題は
マークすらできなかった。

 要するに「決断と思い切り」が大事なのだ。
わからない問題はぐずぐずと思い悩まず、いったん
決断したらもう後は振り返らない。これって、生き方
にも通ずる教訓かも。模試も結構役に立つ。

 ところで、5択問題で正解に辿り着く比較的簡単な
コツがもう一つある。それは、「すべて〜」とか
「〜のみ」とかいう言葉が使われている選択肢は、
まず間違いだということ。物事には押しなべて
例外があるってことよね。

 でも、躊躇なく〇にしそうなのが一つだけある。
 
「すべての男はマザコンである」。

試験には出そうにないけど、例外があったら教えて!



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2011年10月28日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

新しいプリンターと古い写真

 何ヶ月もの間壊れたままにしていた
インクジェットのカラープリンターを先日
やっと買い換えた。HP製で価格は何と3,980円。
ネットで検索して、同機種では最安値の店から
購入。ここまで値崩れするって怖いみたい。

 届いた品物は、ちゃんとスキャナまでついて
とても3,000円台とは思えない立派さ。しかし
箱に入ったまま感心して眺めていても仕方ない。
こういうのって買ったはいいけど、セットする
のが一苦労なのよね。

 と、そこに折りよく顔を出したメンバー一人。
本当に久々のご登場、これぞ飛んで火にいる男N。
待ってましたとばかりセットアップを頼んだ。

 寸法や給紙箇所はしっかり確認したつもりでも、
スキャナやメンテ用の蓋が上開きなのは大きな
誤算。おかげで設置場所から変更しなければ
ならなくなり大騒ぎ。全ての構造を把握できない
のが、ネットの買い物の弱点よね。

 それでも男Nの奮闘努力の甲斐あって、終電も
間近な頃ようやく全ての行程が完了した。何枚か
試し刷りをして、最後に写真を印刷したら、これが
また麻布時代の古い写真。男Nが何気にピックアップ
したのが、たまたま一番最初にリストされているもの
だったらしい。

 かれこれ8年前、NPOを立ち上げたばかりの頃、
事務所開きのパーティーをしたときの写真。
写っているのは総勢9名。中央で笑っている私を
はじめ、男Nや他のメンバーも皆まだ若い。
懐かしくてつい二人で見入ってしまった。

 写真を見ながら思い出すあれこれ。この頃は
まだ行く手も定かでなかったCSN。今もつき合いが
続いている人もいれば、消息が絶たれてしまった
人もいる。どのメンバーにもその人なりに8年間の
変遷があったことだろう。

 写真の中では、これから起こる様々な出来事や
成り行きを知るはずもなく、皆一様に楽しげに
笑っている。この幸せそうな一点を現実に留めて
おくことはできない。古い写真はそれを否応なく
思い知らせる。

 この頃の私と今の私の間には、不可逆的な
道のりが横たわる。楽しい思い出も苦い涙も
のみこんで、それは写真の中の笑顔から、今
胸に何やら一杯抱え込んでプリンターをいじって
いる私とをつないでいる。

 懐かしさとともに残酷さをも秘めたその写真は、
新参のプリンターが差し出した挨拶代わりのお印
なのかもしれない。


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2011年10月21日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

大阪、頑張ってるね!

 その昔、岡林信康というフォークシンガーが歌った
「山谷ブルース」。ご存知の方もいるだろうか。

  今日の〜仕事はつらかった〜
  あ〜とは焼酎をあおるだけ〜
  どうせ〜どうせ山谷のどや住まい
  ほ〜かにやるこ〜とありゃしねえ〜
 

60年代の高度成長期はこうした底辺労働者の
酷使のうえに成り立っていたとも言える。

  人は俺たち悪く言う〜
  だ〜けど俺た〜ちいなくなりゃ〜
  ビルも〜ビルも道路もできゃしねえ〜
  だ〜れも分か〜っちゃくれねえ〜か〜
 

 今、大阪の生活保護受給者数が全国で二番目に多いと
いうことが話題になっている。先日たまたまネットの
ニュースの映像で、西成あいりん地区の役所の前に
大勢の人たちが集まっているのを見た。生活保護費の
支給日の様子だ。役所の福祉課の職員は相談と巡回に
息つく暇もない忙しさである。

 ニュースではその保護費がギャンブルや酒に流れて
いく様子を追い、「おゝ!何と嘆かわしい!」という
ステレオタイプな伝え方。

 しかし私がその映像から咄嗟に感じたのは、
「大阪の福祉人は頑張ってる」ということだった。
西成は「どや」と呼ばれた宿泊所を外国人向けの
安いホテルに衣替えして街の雰囲気も変わったという。
それもずっと地区に関わってきた福祉関係者や
ボランティアの頑張りの賜物というではないか。

 あいりん地区は東京の山谷みたいなところで、
昔は釜が崎と言った。辿ってきた歴史も似ているだろう。
山谷ではホームレスの労務者たちはどうしているのだろうか。
あいりん地区のように生活保護につながっているのだろうか。

 ただ、今は貧困ビジネスという悪徳商売も横行しているらしい
から、生活保護につなげたのが皆福祉人だったとは限らないかも
しれない。しかし、やはり生田武志を生んだ大阪は、東京より
一歩先んじているんじゃないか。まあ、東京には湯浅誠氏が
いて頑張ってるけど。

 それにしても東京の受給率が大阪並みに上がっても
不思議じゃないのにね。山谷地区で生活保護普及運動を
したら、少しは大阪に近づくかしら。

 何だかんだバッシングが激しくなりつつある生活保護。
厚労省では有期化も検討しているらしい。それも密室で。
社会福祉士試験の対策講座で女性講師が教えてくれた。
昔反体制でならしたソーシャルワーカーたちはどこに行った?

  だけど〜俺たちゃ泣かないぜ〜
  は〜たらく俺た〜ちの世の中が〜
  き〜っときっと来るさそのうちに〜
  そ〜んときゃ〜泣こう〜ぜうれし泣き〜
 

 残念ながら、「働く俺たちの世の中」は全く来なかった。
「働けない俺たちの世の中」にどう棹差すか。
生保バッシングなんかに負けちゃいられない。



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2011年10月14日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

講座やる側、受ける側

 今月から社会福祉士国家試験に向けての
対策講座が始まっている。毎週日曜日の
午前9:30〜午後5:30まで、一日2科目の
強行スケジュール。11月末までの2ヶ月に
渡って続く。

 その間に自分が講師を務める出張講座が
何回か入っている。一昨日も川崎で「2級ヘルパー
養成講座」の講師を担当した。こちらは、
午前9:00〜午後3:00まで。

 先々週のブログにも書いたとおり、エネルギー
つぎ込みまくり、、半端じゃない疲労感は
いつもの如くである。勿論充実感や達成感も
ある。しかしそれはその時々で微妙に違う。

 先日の講座は前回と違って1日だったので、
すこし飛ばしすぎた。もっと時間をかけて
伝えたいことがあった。それでも受講生たちは
熱心に受けてくれた。講座後に自分のことを
相談に来た若者もいた。彼らとどこかでまた
会いたい。

 この夏のスクーリングの授業で、事務局員に
食ってかかった男性の受講生がいた。

 「僕たちは金を払い、時間をやりくりして
出席している。なのにあのだらだらした講義は何だ!
自分も講師をやることがあるけど、あんな講義を
したら一回でクビになる。スクーリングだから
仕方なく来ているけど、こんな講義を2日間も
聞かされるのは人生の無駄だ!」

 何もそこまで言うこともなかろうとは思ったが、
確かに私も余りの退屈な講義にうんざりしていた。
まあ、彼の怒りも分からなくはない。講師によって
授業の内容や面白さは全く違う。

 今回の対策講座は科目ごとに講師が替わるので、
顕著にそれが分かる。「来て良かった!」と思える
講義をしてくれると本当に嬉しい。私は密かに
それぞれの講師に点数をつけている。

 今のところは4科目終了、講師3人で100点満点
は一人だけ。40代くらいの女性講師。熱と技ある
授業ぶりで、その科目に限っては僅か半日の講義
だけでかなり知識が身についた感じがあった。
帰宅してから過去問を解いてみたら結構できたし。
あと2人の男性講師は、まあ60点と70点てところかな。

 それにしても講座を受ける側は気楽だ。こんな
勝手なことも言ってられるし、面白くなければ寝ても
いい。特に対策講座はスクーリングと違って出席の
縛りがないから、帰って来ちゃってもいいのである。
「時間と金を無駄にした」という腹立たしさは
拭えずとも、まあ人生いいこともありゃ悪いことも
あるさ、と思えばやり過ごせる。

 自分が受け持つ講座より時間は長いのに、受ける側
だとそれ程疲れを感じない。事前の緊張感も全く違う。
でもそういう立場だからこそ、講義をする側の大変さも
分かるし、アラもよく見えるわけだから、これからも
良い先生には絶大に、そうでない先生にもそれなりに
感謝しながら講座を受けようと思う。なんたって
試験の合否は先生じゃなくて、自分次第なんだもんね。


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2011年10月07日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

正直な数字

 忙しさにかまけて遅れに遅れていたNPOの決算が、
昨日やっと一区切りついた。東京都に提出する書類も
仕上げ、法務局へ登記にも行って来た。提出期限から
6ヶ月を過ぎると勧告が来るらしいので、せめて
今月中にとは思っていたが、何とか3ヶ月余の遅れで
済んでほっとしている。

 前年度は何しろ縁の運営事業があったので、その処理
だけでも大変だった。赤字が出ているのは既に分かって
いたけれど、はっきり数字で見ると改めて愕然とする。
結局自己資本の分を半分寄付にして大幅な損失の計上は
免れたけど、公的補助なしにこういう事業をやるのは、
やはり難しいのだなあと思い知る結果になった。

 せっかく定款まで変えて挑んだ事業だったが、
決算上は早くも準備事業の段階で躓いた形となった。
本事業を今年度中に着手できるかどうかは、正直
心もとない。それでもやってみて分かったことや
教えられたことも多く、それらを糧に、次を焦らず
じっくり準備していくしかないだろうと思う。

 決算は大変だけれど、考えさせられることも多い。
細かく並んだ数字の表は、曖昧さや幻想を打ち砕く。
来年はもう少しましな数字を並べたい。決算時期
に限っていつも懲りずに抱く願いである。


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2011年09月29日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

「共感」のレシピ

 昨日と今日の2日間、厚労省の基金訓練による
「ホームヘルパー2級取得コース」講座の講師を
担当した。この講座への出張は、既に6回目である。
テーマは変わらず「共感的理解と基本的態度の形成」。

 いつもは受講生が30名前後なのだが、今回は
20名足らずで、メンバーの把握もしやすく、ワークも
やりやすかった。男女比もほぼ半々でバランスもよかった。

110928turumi1.jpg
 
 但し年齢が16歳から67歳までと差が大きい。
そして何故か一番元気なのが男女とも60代。
若者はおしなべておとなしい。世の縮図か。

 講座はやっと序盤が終わりかけたところで、
これから12月まで平日は休みなくびっちり続く。
一人一人がそれぞれに様々な事情を抱え、大変な
思いをしながら懸命に通ってくる。この訓練は
就職に直結するので、熱心さもひとしおだ。
勢い講師の方も熱が入る。

110929turumi2.jpg

 講座には、介護理論と実習に関する60以上もの
テーマがずらっと並ぶ。その中でも私が担当する
上記のテーマは、抽象的概念に満ち満ちている。それを
16歳の心にも67歳の心にも響くようにどう料理するか。
6回目とはいえ、人が違えば当然伝え方も違ってくる。
一回一回が真剣勝負だ。

 今回の私の献立、皆おいしく食べてくれただろうか。
渾身の料理に腕を奮った後は、いっとき抜け殻みたいになる。
今晩ぐっすり眠って、早く中身を取り戻そう。 

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