2014年04月22日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

かなりんの「違和感」

 過日のブログに「曽野綾子の違和感」と
いうのを書いた。

http://npocsn.seesaa.net/article/374819167.html

まあ、賛否両論ある「違和感」ではあったが、
このところ私もそんな違和感を抱くことが
多い。これも賛否両論あるかもしれないけど。

 実はこれ全て放送大学大学院の授業でのこと。
今学期私がとっているのは、「臨床心理面接特論」
「発達心理学特論」「臨床心理地域援助特論」の
3科目。初っ端は、何回目かの面接特論の放送授業。
その回は実際にクリニックで仕事をしている心理士が
ゲスト出演して話をしたのだが、その中で彼が来院者の
ことを一貫して「患者さま」と呼んでいたこと。彼が
何回も「患者さま」を連発するたび何だかイガイガ
みたいなものが胸のなかに広がったのである。

 この頃こういう風に呼ぶ病院も多くなっている
ようだが、私にはどうも違和感がある。「患者さま」
という呼び方にはどうも「顧客としての患者」という
ニュアンスが感じられてしまうからだ。デパートが
顧客を「お客さま」と呼ぶように。患者は確かに
病院にとっての「お客さま」かもしれないが、それを
臆面もなく前面に押し出されたような、そんな感じが
してしまうのだ。

 さて、次に違和感を覚えたのはテキストの方。
ある章に「障がい者」という記述があったこと。
テキストは章によって執筆者が違うので、「障害者」
を「障がい者」と書く執筆者は限られている。
それにこの表記方法は放大のテキストに始まった
ものではなく、結構あちこちで見かけることも多い。

 これはどうも「害」という漢字の持つ意味が悪いもの
だから、ということらしい。当事者やその周辺から
上がった声だという話も聞くが、「障害」の「害」
をひらがな表記にして何が変わるというのだろうか。
漢字とひらがなを重ねることで、却って不自然な感じを
際立たせるだけのような気がするのである。その表記
に出会うと、どうも「わたしは障害者を害だと思うような
ひどい人ではありませんよ」というアピールのように
思えて、何だかちょっと姑息な感じさえしてきちゃうので
ある。ともかくこういうタイプのアピールが私は嫌なので
ある。これって私の偏見?

 それからまたこれは今日のことで、いってみれば
違和感のほやほや。科目は「地域援助特論」。
40代くらいの女性准教授が担当なのだが、どうもその
言葉使いに「えっ?」ということが何箇所かあった
のである。テキストを読み上げるところはいいのだが、
ゲスト解説者を紹介するようなところでそれは連発。
例えば〜した経験を持たれております××先生に…」
とか「××先生がご指摘している〜は…」とか「〜で
お仕事をされております××先生です」とか。まあ、
お若いですからね、しょうがないよね…と思いつつ、
だってこれ、全国の学生が視聴する教材でしょ?と
いう思いも消えない。

 …とこんな風に並べ立てつつツラツラ思うに
人は感じ方がそれぞれ違うのだ。だから自分と違う
流儀や言動にはひっかかった感じをもつのである。
そうやって違和感を確かめつつ、人は自分の存在を
確認しているようなところがある。だから違和感と
いうのは、結構自分にとっては大事なものだと思う。
だけどそれよりも大事なのは、自他の違いを認識し、
それを受け入れることである。そしてそれは一番
難しいことでもある。放大の授業というのは、
本当にいろいろなことを教えてくれるものだ。



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2014年04月15日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

95歳の伯母に会いに行く

 ここのところ連日春らしい日が続いている。
日曜日にTA講座の初回を無事終え、ちょっとほっと
したところで、今日は夫と午後から散歩に出た。
ガーデンプレイス前のイタリアンでランチをして、
それから近くの伯母の家に寄ってみる。

 彼女は今年95歳、4年前に96歳で伯父を
亡くしてから一人暮らしである。実子はいないが、
私のような姪や甥は沢山いて、特に両親を早くに
亡くした従弟が一家で親身に面倒をみてくれている。

 伯母のことは随分このブログにも書いた。

http://npocsn.seesaa.net/article/133732502.html
http://npocsn.seesaa.net/article/169094756.html
http://npocsn.seesaa.net/article/206397257.html
http://npocsn.seesaa.net/article/217399559.html

上記をざっと読んで頂けばある程度の事情は分かると
思うが、まあ並みの95歳ではない。96歳で自分の
喪中ハガキまで作成して逝った伯父もさることながら、
その伯父を今でも手放しで「愛してる」と大のろける
伯母もなかなかのものである。

 伯母のところに行くとお喋りに花が咲く。
伯母の話すエピソードはいつも何気に愉快なのだ。
今日聞いたうちの一つは、何と「おれおれ詐欺」に
遭いかけた話。電話の声が「訪問マッサージの先生と
そっくり!」だったんだって。

 すっかり先生だと思い込んだ伯母、訪問予定
変更の知らせだと思って一生懸命問いただすが
いかんせん耳が遠い。相手が何を言っているのか
よくわからない。お互いにワーワー言ってたら、
相手の「お金貸して」という言葉が飛び込んできた。
「いくら?」と訊いたら「100万」。「今三越に
いるから持ってきて」と相手が言ったところで
「こりゃ先生じゃない」と分かった。

 でもこれが数万円なら持って行っちゃったかも、
と伯母は言い、ほんとに思い込みってこわいわあ、と
言いつつさほどこわそうでもなく、でもね、途中で
詐欺だって分かってからはちょっと楽しくなっちゃった、
などと何ともノーテンキにのたまってる。いやはや。

 もう一つ面白かったのが、「海峡しぐれ」という
演歌の話。「知ってる?」と聞くので「誰の歌?」と
いう私の問いに伯母答えて曰く、誰か昔の歌手が歌った
のを、この間なんとかいう今の歌手が歌ってたの。
それじゃ誰だかてんで分からない。
で、その「海峡しぐれ」がどうかしたの?と私。

 伯母が言うには、その歌は夫に先立たれた妻の歌で、
1番の歌詞では、「生まれ変わったらもう一度夫婦に
なろう」という夫の思いが重荷になっていて、2番で
「もうそんな思いから解き放たれて自由に生きよう!」
と歌ってるんだそうな。え?演歌でしょ?
それってまるで60年代のフォークみたいじゃん。

 その後が傑作で、伯母は生前から常々伯父に
「生まれ変わっても夫婦になろうね」と言っていて、
今もその思いは変わらないが、もしかしたら伯父は
あの世でそれが重荷になってるんじゃなかろうか・・
と歌を聴いた後悩んでしまった、というのである。

 そこで早速伯父に尋ねてみたのだそうである。
「生まれ変わっても私と結婚する?」
伯父は2回目までは「うん」と言ったけど、3回目に
尋ねたときはちょっと嫌な顔をした(ホントか?!)
んだそうである。

 「やっぱり重荷なのかなと感じちゃった」伯母は、
「もしかしてあっちで好きな人ができたりしてたら、
その人と結婚してもいいよ、って言ってあげた」のだ
そうである。「だって縛り付けておくのはよくない
でしょ?」真剣な顔で伯母は言い、私たちはそれが
何ともおかしくて笑い転げたのである。

 そんなこんなでかれこれ2時間。
95歳の伯母は、まだまだ人に分け与えるほどに
元気である。



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2014年04月07日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

ドーパミンの逆襲

 今日は昨日に引き続き花冷えの一日。
浮かれ気分で出歩くにはちと肌寒く家籠り。
ろくな花見もしないうちに桜も終わってしまいそうだ。

 今日は心理士のTさんが来てちょっとお喋り。
彼女が今読んでいる「自分を変える教室」という
本によると、脳内で分泌され、快感をもたらすと
言われるドーパミンという物質は、ただ快感を
得られるという期待感を強める作用をするだけで、
それ自体によって満たされた気分になれるわけでは
ないらしい…のだそうだ。

 そういえば先日私の読んだ「脳内麻薬」という本
にも同じようなことが書かれていた。確かに眼の前に
おいしそうな食べ物があれば、「おいしそう」と感じて
脳はドーパミンを出しまくる。しかしそれを実際に
食べれば、段々に興奮は収まり、ドーパミンの分泌は
抑えられる。お腹が満たされた平安な気分は、
ドーパミンのつくり出すものではなく、むしろドーパミンの
分泌を抑えるセロトニンなどの物質が関わっているらしい。

 しかし、強い刺激のもたらす快感を求める欲求が
過大化すると、ドーパミンは過度に分泌されてもう
止まらなくなってしまう。それが「依存症」である。
なるほどそうか…。

 「依存症」といえば、ただ今禁煙3か月目の私。
日々脳内物質と戦っている感じである。
例えば食事の後とか仕事の合間とか、「喫煙」の
快感を求めるドーパミンがまだまだ分泌するのである。
それを鎮めるのが専らアーモンドスカッチというお菓子。
何袋も買い置きして、煙草を吸いたくなるたびに
ぼりぼりやっている。おかげでじわじわと体重が
増えつつあるけど、ドーパミンに太刀打ちできるのは、
今のところこれしかない。

 「自分を変える」というのは、畢竟ドーパミンとの
戦いなのか。敵はなかなか手強そうだ。これ以上身体に
脂肪がつかないうちに、アーモンドスカッチの次の手を
考えなければなるまい。


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2014年03月31日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

年度末の風景

 何だかうらうらと暖かい陽気の日。
早くも綻ぶ桜にみとれ、まるで走り寄って
来るかのような春を感じたりしてるうちに、
気がつきゃ今日は年度末。

 年度末といえば区切りの日。
先駆けて一昨日に高瀬ゼミの講座が最終回を迎えた。
そして来年度にはTAのワークショップが幕を上げる。
余り変わり映えのしない決算数字を締める日でもあり、
明日から始まる新しい日々に思いを馳せる日でもある。

 毎年そんなふうに過ぎていく年度末。
同じようで少しずつ違っているのも毎年のこと。
ゆっくりとした変化を重ね、この年度末がある。

 今年は明日から消費税が上がる。
知らぬ間に物価も上がり、益々暮らしにくくなりそうだ。
春だからってボーっとばかりもしていられない。




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2014年03月23日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

春来たりなば初心に帰ろう

 お彼岸も過ぎてやっと冬ともおさらばか。
西の方から開花便りもちらほら。春はすぐそこ。

 春といえば、卒業、入学、進級の季節。
mocoちゃんジュニアもめでたく卒園、おめでとう

かくいう私の放大大学院生活も期末試験を無事終えて
次なる学期に突入した。

 今期はちょっと気張って3科目、8単位を選択。
先日テキストが届いたばかりである。その中で
ひときわ分厚く、縦書きの記述が目を引くのが
「臨床心理面接特論」。前学期にとった
「臨床心理学特論」とともに基礎中の基礎の
科目である。

 まだ放送授業は始まっていないが、今は
インターネット配信でいつでも視聴できるので、
初回を聴いてみた。講師はテキストの執筆陣でも
ある大場登教授と小野けいこ教授。
「臨床心理学特論」でもお馴染みだった。

 お二人はユング派の心理学者であるが、
ロジャーズの「来談者中心療法」にも大きな
影響を受けているという。心理療法について
語るのに、自身の立場を「」に入れて留保した
まゝではいけない、と大場教授はおっしゃる。

 今日は第2回目の講義を聴いた。
小野教授が、「イライラを訴えて来談した看護師の
事例」を通して心理療法の基礎を語る。ユングの
無意識観を土台に、ロジャーズの3原則も駆使し、
「耳を傾ける」とはどういうことかを説き明かす。

 1回目、2回目の講義を聴き、何とも初々しい
気持ちになった。こうしてカウンセリングの基本のキ
を聴いていると、「初心にかえる」という言葉が
素直に胸にしみてくる。
春間近なせいもあるのだろうか。
ともあれ、これからの講義が楽しみである。


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2014年03月12日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

春は桜かTAか─ワークショップのお知らせ

 3月も半ば近く。
今年度も終わりに近づき
うかうかしてもいられないという気分。

 そこで、皆さまにお知らせ!
来年度のTA(交流分析)グループワーク。
4月から1年間に渡りマンスリーで開催。

 これまでにCSNでTA講座を受講した
メンバーには別途通知を出すべく準備中。
もうちょっと待っててね。

 それ以外で興味のある方や、こちらの
手違いで一週間たっても通知が届かない
という方は、申し訳ないけどこちら
詳細をご確認あれ。

 第1回目は4月13日(日)。
まだ運よく桜が残っていたら、講座の後
目黒川までお花見に行こうね 



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2014年03月05日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

春より先に遊びに来てね♪

 CSNのお向かいにあるすてきなカフェ
「まきの木」でインドアフリマが開催される。
もちろん、私たちも出品するよ

 春の訪れも間近とはいえ
まだまだ風の寒さは衰えぬそんな折から
カフェ内のスタジオスペースを使って
お部屋のなかでぬくぬく〜と、ゆったり〜と
フリマを楽しんでもらおうという趣向。

 皆さんどうぞ遊びにきてね

 <詳細はこちら


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