2012年10月08日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

ノーベル賞受賞をきっかけに色々と考えてみる

こんばんは、F子です。
急に寒くなりすぎて泣きそうです。
何を着たら良いのか分からないよぅ。

さて、iPS細胞の開発で京大の山中伸弥さんの
ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121008-00000083-jij-soci
地味で予算が回ってきにくい基礎研究の分野に
光が射したのはおめでたいことです。
ただ、同じニュースが何度もテレビで流れることに飽きてきたところで
東大の宗教学の島薗進先生のツイートが目に付きました。
@shimazono: 山中伸也教授のノーベル賞受賞うれしい知らせ。だがこの際、iPS細胞が引き起こす倫理問題について真剣に考えるべき。http://t.co/I7rBwvZE 5月山中氏の講演後に質問し少し答が澱んだ。競争に勝つことに力点が入る事もままある。今こそ倫理問題の重要性を日本から提起したい。

確かに以下のニュースなんかを見ると、理論的には
iPS細胞から精子と卵子を作って受精させれば
人間作れちゃいそうです。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20121005090.html

ふと思うのは日本人って「技術的、経済的に正しいかどうか」を
追求するのは大得意なのだけれど、
「倫理的に正しいのかどうか」という問いには
物凄く弱いなあということです。
かく言う私もiPS細胞について「倫理的」な観点から考えようとすると
思考が真っ白になります。
宗教的な土台がないっていうのが一番大きいのだとは思いますが。

例えば、最近私が日々考えている原発についても同様のことが言えます。
日本は「原発ゼロを目指す」と一回は言ってみたけれど、
大間原発の工事を再開してみたりと物凄く迷走をしています。
それはおそらく従来型の「技術的」「経済的」観点から見ると
原発は動かし続けるのが「正しい」からです。

これに対して早々と「脱原発」の方向へ舵を切ったドイツを見ると
『リスクを抱えた原発の利用に「倫理的根拠はない」』という
倫理委員会の決定が大きな役割を果たしています。
(参考: http://www.magazine9.jp/karin/120926/

ドイツと日本では歴史がかなり違うので、単純に
「技術、経済だけでなく、倫理という価値観も導入すべき」とは言えませんが、
技術と経済だけではちょっと生きていけないなあという実感があるので、
なにかこう、第三の価値観みたいなものを具体的に提示できると、
反原発運動ももう少し現実的な力を持てるようになるかもしれないと
思ったりしてしまいます。

まあ、今夜はこの辺で。

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2012年10月01日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

オスプレイってなあに?

こんばんは、F子です。

本日、沖縄にオスプレイが配備されました。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/221001049.html

そもそもオスプレイってなんですかというと、
ヘリコプターと飛行機を足して2で割ったようなやつで、
主に海兵隊員とか物資とかを運ぶための輸送機です。
で、こいつはアメリカでは別名「未亡人製造機」と呼ばれており、
開発中から事故を相次いで起こしています。
実線投入されたイラクでも、アメリカ本土でも墜落事故を起こしており、
それなりに人が死んでおります。

つまり今後、アメリカさんはちょっと墜落しやすい(かもしれない)オスプレイ君を
沖縄の市街地のど真ん中にある普天間飛行場から飛び立たせて
色々と訓練を行うわけです。

アメリカさんが明らかにした情報によると、以下の記事の地図にあるルートを
低空飛行して訓練するらしいのです。
http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_pol_seisaku-anpoboei-beigun20120723j-01-w360
日本中をちょっと墜落しやすい(かもしれない)オスプレイ君が低空で
飛び回るわけで、学校なんかにうっかり墜落した日には燃料が漏れ出して
大火事になって運が悪いと子供が死んだりするかもしれません。
(そんなことが起きなければ良いんだけれども…)

沖縄の方々はここ数日ずっと交代で基地のゲートの前で座り込み運動を行っており、
29日の夜には基地のゲートを全て封鎖することに成功しました。
基地で働く人の多くは基地の外から通勤したり、物資を運んで来たりするので、
ゲートに人や車が張り付き続けて開けられないようにすれば、
基地の機能を停止させることが出来るからです。
散々オスプレイ配備反対を唱えて続け、無視され続けた沖縄の方々の
身体を張った決死の行動でした。

しかし30日の夜、大量の警察官が現れゲートの前に止めた車を強制的にレッカー移動し、
それでも必死にゲートに張り付く人々を無理やりひっぺはがして
彼らを排除してしまいました。

この一連の動きを私は息を飲んで見ていました。
テレビは台風情報を流すだけでほとんど沖縄の情報を流してくれないので、
PCに張り付いてUstreamと実況ツイートをずっと見ていました。

アメリカの基地を守る日本人の警察官と沖縄の市民が揉みあう姿は異様でした。
そしてこの動きをほとんど報じないテレビも異様でした。
しかし、この異様さが今の日本の一面なのだと思いました。

私には日米安保が正しかったのか間違っていたのかは分かりません。
ただ、私を含めた多くの日本人が無関心という態度を取ることで
沖縄だけに苦しみを押し付けているのは分かります。
根本的には原発も同じで地方に危険なものを押し付けて
のうのうと電力の恩恵を受け続けているわけです。

日本が今後どういう方向へ向かっていくべきかは正直分かりません。
ただ、今の私はこうした歪みの部分を押し付けられ、
踏みつけられた人たちの叫びを聞いて見つめ続けていこうと思っています。
結構しんどいけどね。

強制排除が行われた野嵩(のだけ)ゲートの様子
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/33745

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2012年09月24日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

それでも生きていくのだよ

寒暖の差が激しくて疲れます、F子です。
皆様、身体の調子を崩されませんよう。

今日、某社に面接に行ってきた。
ガラス張りの高速エレベータに乗り、
23階で乗り換えて41階の最上階での面接。
このビルに幾らかかっているのだろう。
このフロアに幾らかかっているのだろう。
地震が来たらどうするのかなとか思いながら面接。

「うちも沢山の下請けさんを抱えているので、マネッジメントの仕事が多いです」
それって、下請けさんの仕事の上前をはねてるんじゃ…とか思いながらも
笑顔で受け答えをする。

自室に帰って田中正造関連のブログ記事をtwitterで見つけて読む。
http://blogs.yahoo.co.jp/erath_water/63312151.html
「唯一の行動規範は、経済による欲望の充足。
欲望のまま、科学技術で何でもやっていいと国策で突き進み、
足尾行動事件や福島原発事故を引き起こした。」

私にも厚生年金と社会保険と会社員という立場を欲しがり、
安定した月給でのうのうと暮らしたい欲望がある。
そして「仕事だから」と自分に言い訳をして
他人の欲望を煽る仕事をする。
そして下請けさんの上前をはねた分の分け前を「給料」として貰う。

ああ、もう、全く反吐が出る。

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2012年09月17日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

六ヶ所村の再処理工場の話

尖閣諸島がらみでキナ臭い話が聞こえてきてビクビクしております、F子です。
明日は柳条湖事件の日。あまりひどいことが起きるのは嫌。

ちょうど今日、渋谷で六ヶ所村再処理工場反対のデモをやっていたので、
がんばって再処理工場について説明してみようと思います。

まず大前提として原発ではウランを燃やしています。
そのウランが燃える過程でプルトニウムという物質が生成されます。
つまり燃料棒の中っていうのは燃え残りのウランとプルトニウムが
混在した状態である訳です。

で、六ヶ所村の再処理工場で何をしているかというと、
日本中の原発で燃やされた燃料棒を集めて来てちょん切って溶かして
ウランとプルトニウムを分離する作業をしています。
この作業の過程でセシウムとかヨウ素もろもろ発生してしまうのだけれど、
この辺りの放射性物質は必要ないので大気中とか海とかに流してしまいます。

そうして取り出したウランとプルトニウムを再び上手い具合に混ぜると
MOX燃料というものができます。
MOX燃料というのは有名な高速増力炉もんじゅくんの燃料となります。
もんじゅくんは消費した量以上の燃料を生み出してくれる
夢のような設備だったはずなのだけれど、
残念ながら色々と問題が起きて実用化には至っていません(現在停止中)

つまりまあ、再処理工場ががんばって作ってくれた燃料も
そんなにごりごり活躍してくれているわけでもなく、
むしろ燃料を作れば作るほど放射性物質が自然界に垂れ流されるわけです。

ちなみになんでここまでして大事に大事にウランを使いまわすのかというと、
石油とか石炭よりも希少であるからです。

なんかこう、再処理工場一つ取っても原発って不安定で危険で希少な物質を扱うために
無理に無理を重ねて失敗しまくっているんじゃないかなあと思うのです。
しみじみと「そこまでして電気欲しいかなぁ、私」と疑問が湧いてきてしまうのです。

原発を廃止すれば少なくとも六ヶ所村の再処理工場はその役割を終えることができます。
大気中や海中に放射能物質が垂れ流されることもなくなります。
工場の従業員や六ヶ所村の住民の被爆リスクも低くなります。

ちなみに3.11の地震の時に六ヶ所村の再処理工場でも外部電源を喪失しています。
非常用ディーゼル発電機が2台あり、そのうち一台は不具合が起きましたが、
まあ、なんとか電気が復旧したので福島ほどひどいことにはなりませんでした。
ただ、復旧するまで、工場の従業員はさぞかし怖い思いをしただろうなあと思います。

こんなに犠牲とリスクを払ってまで電気が欲しいかなあと改めて考えると、
私はやっぱり電気を節約する方向で頭を使って工夫したり、
我慢するものは我慢したりしてやっていきたいなあと思うのです。

皆さんはどう思いますか?

・今日の渋谷のデモの様子
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/31220

・小出裕章氏の主張



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2012年09月10日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

なぜ急に脱原発とか言い出したのか

あつーい。残暑が厳しいですね、F子です。

さて、最近CSNでお会いする皆さんは
「最近のF子さん、なんで急に原発反対とか言い出したんだろう」と
思われているかもしれません。

きっかけはtwitterで斉藤征二さんという方を知ったことです。

斉藤さんについてはこちら↓
http://asama888.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-c712.html


こちらの動画を見ると、斉藤さんの怒りがよく伝わってきます。
http://future.jpn.org/fukui/peaceaction/?p=829


多重下請け、ピンハネ、雇用不安といった構造は原発業界だけの話ではありません。
私が最近までいた(まだ在籍はしてるけど)IT業界も同じです。
ただ、私は被爆の危険には晒されてはいません。

同じ多重下請け構造の中で働いてきたものとして、
下請けさんの命を犠牲にしてまで電気が欲しいかなあと考えると、
そこまでして電気はいらないなあと思うのです。
皆が不便を引き受けて電力消費量を減らして、
下請けさんの寿命が延びるのなら、そっちを選択したいなあと思うのです。

今現在も福島の原発で過酷な環境で働いている人たちがたくさんいます。
廃炉にするのも大変だと思うけれど、今の業界構造が保持されてしまうのは
防げるのではないかと思います。

皆さん、こういう状況、許せますか?
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2012年09月03日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

出会うべき人にはもう出会っているのかもしれない

やっとすこし秋めいた風が吹き始めてほっとしております。
こんばんは、F子です。

むかーし、私が大学一年の時の必修授業で安富歩という先生に教わったことがありました。
先日書店でたまたま安富先生の『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語― 』
という本を見かけ、懐かしさに駆られて読んでみました。

安富氏はこの本の中で住友銀行に勤めていた時期を振り返ってこう言っています。
役と立場との巨大なネットワークがギリギリで維持されているというのは
単なる幻想だったのです。大半の仕事は単なるアリバイ作りに過ぎません。
しかしその幻想こそが、社会を動かしているのです。
そして、その全体がどこに向かっているかは、誰も知りません。


書店で催されたイベントの動画も懐かしさに駆られて見てみました。

(長いですが、1:00ぐらいから面白くなります。
ちなみに右側のグラサンの関西弁が安富先生、
対談相手の岩上安身さんというのはIWJという会社の代表で、
Ustreamを使った報道を展開しているジャーナリストです)

この動画の中で安富氏は以下のように主張します。
「雇用っていうのは幻想なんですよ、一種の」
「雇用がないと生きられないっていうのは幻想なんです。」
「私たちが今しなきゃいけないのは手に入れたコンピュータや
ネットワークを使って自分自身が生産拠点になることなんです。
誰かに食わせてもらおうっていうのは20世紀の幻想なんです。」

実は私、「会社の上司の言うことはどうも気持ち悪いし言葉に力がないし、
でも一見筋が通っているように見えるから自分の感覚を殺して従ってみたけど
どうもやっぱり気持ち悪いし、でも会社員をやる以上、
こういうことはどの会社行ってもついて回るし、ああ、どうしよう、
私、どうやって食っていこう…」ってぐるぐる悩んでいたんですが、
安富先生が「それは幻想」って断言するのを見て、
なんだかスコーンと頭がクリアになりました。

おそらく、会社員になるかならないかというのはそれほど大きな問題ではないのです。
問題は会社に使われるのか、社会を使うのかという私自身の魂のあり方なのです。

今の会社はいい加減我慢の限界が来て発狂しそうなので、辞めることを決めたのだけれど、
幻想を見ることの辛さを身体が壊れるほど味あわせてくれました。
この経験をもとに今後、会社組織とか社会とかのリソースを使って
私が私であり続けるために現実的にどう行動していくのか、
とにかく考えて考えて行動し続けなければと思っています。

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2012年08月27日


F子<ボーダー女のフェミキャリ一直線>

勝手にお知らせ

えーっと皆様にお知らせがあります。
今の会社を辞めることに決めました。

一年ほどまえに今の上司の下になってから、
ベテランの下請けさんの仕事を盗んだり、
限りなく嘘に近い資料を作ってお客さんに説明したり、
真っ当なことで怒る後輩さんを自分に嘘をついてなだめたり、
ぐちゃぐちゃになった仕事の帳尻を合わせるために休日出勤したり、
計画性のない要員計画を埋め合わせるために夜勤をしたり
探りを入れてくる他部門の担当者の追及をのらりくらりとかわしたり、
ばたばた若手が辞めていくことを見送ったりしておりましたが、
やっと綺麗に辞める目処が立ちました。
例の部長さんとの仕事も綺麗に終わったので、正直思い残すことはありません。

労務とも相談をしながら、色々と制度を利用して貰えるものを貰って
少しゆっくりしながら今後のことを考えようと思います。
このご時勢、ありがたいことに色々と声をかけてくれる人もいるので、
私一人食うには困らない程度には何とかやっていけそうです。

「F子さんが辞めたら私も辞めるかもしれない」と言っていた
後輩氏のことが少し気になるけれども、彼らは彼らの人生を
生きていくしかありません。
私も私の人生を生きていくしかありません。
お給料とか顧客とのお金の流れとかに逆らって
幾らかじたばたはしたけれど、多分結局は何も変えられなかった。
こうした苦い思いも噛み締めながらまた生きていこうと思っています。

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