晦日から正月三ヶ日の四日間を家族で過ごした今年の正月。
生まれてこのかた、正月といえば親戚の新年会があったり、
自分や父親が仕事があって元日から家族の誰かがいなかったり、
晦日から車中泊のバス旅行に出かけたりと、とにかく慌ただしい記憶しかなかった。
だからというわけではないけど、あまり正月は好きでなかった。
晦日の昨日までをまるでリセットして、すべてを「お参り」をすることで上べだけを繕う感じや、このときしか挨拶を交さない正月が、
あまり好きではなかった。
それが今年は特に遠出をしたり、誰かが欠けることなく、家族だけで過ごした。
喪中であることもあり、本当に静かで何気ない正月だった。
それが新鮮だった。
おせちらしいものも食べず、普段通りの食事。
新年の挨拶まわりもなく、時間を気にしないでダラダラ過ごす正月。
特に変わったといえば、別にない。
ありのままの自分で両親と迎えた今年は、リラックスできてよかった。
寝正月って、じっと家にいる正月なんてと思う時期もあったけど、
今はこういう正月が、こういう時間の過ごしかたが、
なにより贅沢だと感じた。
正月嫌いは、正月ってだけで新たな気持ちにさせるまやかしと、社交上のありかたに
せわしなさを感じる気持ちの裏返し。
それをくつがえしたいい正月でした。