2007年02月12日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

TA講座

 昨日A子さんが「TA講座の後」の様子を書いていたので、今日は「TA講座」の様子を書こうと思います。以前男Nが書いてた「ナチュラルトラックバック」というやつですね。

 第3期のTA(交流分析)の学習講座・基礎コースは昨日で第7回目(全12回)を迎え、ちょうど佳境に入ったところです。「エゴグラムと自我状態モデル」から始まり、「二次構造分析」、「交流の分析」、「禁止令とドライバー」、「ラケットとゲーム」と進んで、いよいよ「脚本の分析」に入りました。TAの理論のなかで最もユニークかつ重要な中核をなす理論です。学習しながら話し込んでいくうちに「ドキリ」とさせられることがしばしばあるところでもあります。

 昨日も受講者である405さんが「TAってすごい…」って絶句する場面がありました。日常で何気なく繰り返している自分の行動が、実は「脚本」に繰られたものだ、ということに気づくのは確かにショッキングなことですね。TAの創始者のエリック・バーンが「無意識の人生計画」と呼んでいるだけあって、気づかなければ一生気づかないままこの「脚本」をなぞって人生を終わることになるんですから。そして多分大多数の人が気づかないで生きているわけですからね。

 人は誰しも幸せであることを求めて生きているように見えて、実際は知らないうちに自分を不幸や破滅に導いてしまうことがあります。今度こそはと願ってもいつもうまくいかない恋愛、大事な場面になると必ず犯す失敗、病気や死に至るまで自分を追い詰める過労、といったような事例の陰には必ず「脚本」が潜んでいます。昨今多発している人々の理解を超えた驚愕的な犯罪なども、「脚本理論」をあてはめてみると殆ど読み解くことができます。

 「脚本」は自己や他者に対する否定感が基盤になっています。この「否定感」は、幼児期の感情や欲求が複雑に絡みつき、成長する過程で繰り返し強化されて、無意識のなかに深く根をおろしてしまっているので、そう簡単に掘り起こして取り除けるものではありません。まずはどんな風に根づいているのかを探り、それを日常の感情や行動に引き付けて捉えていく作業が必要となります。絡んでいる根を少しずつでもほぐしていくためには、自分がパターンに陥りがちな行動をチェックし、そこで動く感情や思考を検証しながら、できるだけ盲目的な反応をしないようにすることが肝要です。

 その点で、先日405さんがブログに書いていたように(こちら)「今自分が感じていることをつかまえる」というのは、とても有効な方法だと思います。「いつもA(大人の自我状態)を使っているのでとても疲れる」と彼は言っていましたが、そのうち段々自然にできるようになります。無意識にC(子どもの自我状態)を暴れさせないためには、根気強いAの取り組みが欠かせません。それがAを鍛えることにもつながります。

 但し、それと同時にCをうまく発散してやることも必要になります。CSNがここに集う皆にとってその安全な発散の場になっているのはとても嬉しいことです。
 
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posted by CSNメンバー at 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0)
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