2006年04月20日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

Y子さんの決断

 会員のY子さんからメールが来た。タイトルは「脱ニート宣言!」。何と明日から焼き肉屋さんで働くのだという。
 
 彼女は40代の主婦で、別に生活に困っているわけではない。だから厳密に言えば「ニート」ではない。だがかなり若くしてママになり、一身を注ぎ込んだ子育てを終えてから、自分が何を頼みに生きていったらいいのかが捉えきれずに悩んでいた。
 
 ご主人は彼女が外で働くことを嫌い、「主婦は家の中にいて家族の世話をするのが当然」という価値観の持ち主。まぁ、男(特に経済力のある奴)にはよくあるタイプ。彼女はどこにいても夕方になると落ち着かない気分になる。夫のために夕食の支度をしなければならないからだ。少し帰りが遅くなると、「俺の飯、どうなってるの?」と電話が入る。「あぁ〜やだ!」と言いながら、いつも彼女はそそくさと帰って行った。

 それが少しずつ崩れてきたのは、2年前八ヶ岳のエンカウンターグループに参加したあたりから。5月の連休にご主人を一人家に残して外泊するのは彼女にとってかなりの勇気を要することだった。どたんばまで迷ったが、彼女は参加することを決断した。そして未知の人たちのなかでとまどいながらもグループをやり通した。

 去年はTA(交流分析)学習講座に参加、「難しいよ〜」と言いつつも生来の勘の良さで、その真髄を自分の中に取り入れていった。講座が終わってからしばらくは迷いが深くなったようだった。自分ときちんと向き合うのは辛いことだ。できれば逃げたいと思うのが普通である。でも彼女は逃げなかった。そして決断した!彼女にとってこの決断はすごい。「たかが焼き肉屋のパートじゃないか」などと侮ることなかれ。この体験がきっと彼女にとっては人生の大きな転機になるだろう。

やったね!Y子さん。
posted by CSNメンバー at 15:21 | Comment(0) | TrackBack(0)
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