2006年02月05日


かなりん <カウンセラーかなりんの遊々随想>

節分に海苔巻き??

 立春も過ぎたというのに毎日寒い日が続いています。一昨日は節分でしたね。豆まきもしなくなって久しい我が家ですが、たまたまスーパーに買い物に行って海苔の太巻きが山積みになっているのに驚いちゃいました。太巻きをくるんである紙に、「今年の吉方は南南東」とか書いてあって、「こりゃなんじゃいな」とその下の説明書きを読んでみると、なんでもその吉方を向いて太巻きをかぶり喰いすると今年一年いいことがあるんだとか。「恵方巻き」っていうんだそうな。いやはや誰が考えたのやら、確かに豆だけじゃ儲からないとはいえ、今度は寿司の参入かよと、その商魂には恐れ入ってしまいました。聞けば大阪の方から渡って来た風習だとか。さすが大阪商人、それも「切らないでかぶりつく」というのがみそですね。ということは家族の人数分太巻きがいるわけで、豆に鬼のお面つけて売るよりずっと儲けになるという算段なんでしょう、きっと。

 思えばバレンタインのチョコレートやらそのお返しのクッキーデーやら、その他にもクリスマスだ誕生日だと「イベントといえば菓子屋が儲かる」と相場は決まっていましたが、菓子屋だけにおいしい思いはさせておくものかというところでしょうか。そのうちいろいろ古い暦を引っ張り出して、やれ「啓蟄にはレタスを丸かじりすると金に困らない」とか、「盂蘭盆会にはアジの南蛮漬けを丸ごと10匹食べると病気しない」とかつくり出すかもね。

 私の祖母はとても行事を律儀にやる人で、お節句やお彼岸は勿論のこと、針供養には豆腐に折れた針を挿し、お月見には団子をつくり、冬至にはかぼちゃと小豆を煮て食べる、などというのを幼い頃から見てきました。まさか「針供養」が豆腐業界の陰謀などということもなく、「よく働いてくれた針をこうやって供養してやるんだよ」と、素朴な思いが籠められたものでした。四季折々に身のまわりの風物を愛で、身体を厭い、道具に感謝するという人々の心情が、ごく自然に暮らしに溶け込んだ催しごとだったように思います。

 さて、もうすぐかの「悪名高き?!」バレンタインデーがやってきますね。そろそろ菓子屋の商魂に乗って踊らされるのはやめたらどうでしょうか…と偉そうに言いつつ、普段は目にしないような珍しいチョコレートを見るとつい買ってしまうミーハーかなりん。でも絶対誰にもあげずに自分で食べちゃう。断然「愛よりチョコ」よね!

posted by CSNメンバー at 22:39 | Comment(0) | TrackBack(0)
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