今日は一日中どんよりとして陽もささず、昼間から寒い一日でしたね。
帰り道を急ぎながら、「こんな夜はホームレスの人達はどうしてるんだろ」とふと思いました。これからの季節彼らにとっては辛い日が続くことでしょう。
サンプラザ時代はホームレスのクライアントさんもいました。年末の最終日に怪我をして来談され、「どこか宿泊するところを探して欲しい」とのせっぱつまった相談に、その日勤務していたカウンセラー全員が奔走し、それでもどこも満員だと断られ、結局探しきれずに、区役所で支給してもらった乾パンを手渡して「何とか頑張って」と祈るような気持ちで帰途についたのを思い出します。あれもこんな風に寒さが身にしみるような夜でした。
先日会員さんが「THE BIG ISSUE」という雑誌を持ってきてくれました。
表紙をポールマッカートニーが飾っています。バックナンバーの表紙も、キアヌリーブス、マライアキャリー、ジョニーディップ、アルパチーノなどの蒼々たるスター達がずらっと並んでいます。内容も環境、労働問題から音楽、料理と幅広く、充実しています。NO39では、「HIKS(ハーフインカム・ウイズキッズ=ヒックス)」の特集が目を引きました。
この雑誌はホームレスの人達によって200円で売られていて、そのうち110円が販売員の収入になるとのことです。販売する人はビッグイシューのIDカードをつけているそうです。
ホームレス支援に年季の入ったアメリカでは、この雑誌販売はかなりの成功を収めているといいますが、日本ではまだまだ赤字だそうです。
「カウンセリングの原点というのは、宗教家や社会改革運動家たちの、社会鍋などの社会活動です。今その原点に戻ることが極めて必要とされていると思います。」
当NPOの「キャリアサポーター養成講座」の特別講義で木村周先生が言われた言葉です。「ビッグイシュー」の活動は、まさに今日の「カウンセリング」と言えるのかもしれません。