こんばんは、F子です。
むかーし、私が大学一年の時の必修授業で安富歩という先生に教わったことがありました。
先日書店でたまたま安富先生の『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語― 』
という本を見かけ、懐かしさに駆られて読んでみました。
安富氏はこの本の中で住友銀行に勤めていた時期を振り返ってこう言っています。
役と立場との巨大なネットワークがギリギリで維持されているというのは
単なる幻想だったのです。大半の仕事は単なるアリバイ作りに過ぎません。
しかしその幻想こそが、社会を動かしているのです。
そして、その全体がどこに向かっているかは、誰も知りません。
書店で催されたイベントの動画も懐かしさに駆られて見てみました。
(長いですが、1:00ぐらいから面白くなります。
ちなみに右側のグラサンの関西弁が安富先生、
対談相手の岩上安身さんというのはIWJという会社の代表で、
Ustreamを使った報道を展開しているジャーナリストです)
この動画の中で安富氏は以下のように主張します。
「雇用っていうのは幻想なんですよ、一種の」
「雇用がないと生きられないっていうのは幻想なんです。」
「私たちが今しなきゃいけないのは手に入れたコンピュータや
ネットワークを使って自分自身が生産拠点になることなんです。
誰かに食わせてもらおうっていうのは20世紀の幻想なんです。」
実は私、「会社の上司の言うことはどうも気持ち悪いし言葉に力がないし、
でも一見筋が通っているように見えるから自分の感覚を殺して従ってみたけど
どうもやっぱり気持ち悪いし、でも会社員をやる以上、
こういうことはどの会社行ってもついて回るし、ああ、どうしよう、
私、どうやって食っていこう…」ってぐるぐる悩んでいたんですが、
安富先生が「それは幻想」って断言するのを見て、
なんだかスコーンと頭がクリアになりました。
おそらく、会社員になるかならないかというのはそれほど大きな問題ではないのです。
問題は会社に使われるのか、社会を使うのかという私自身の魂のあり方なのです。
今の会社はいい加減我慢の限界が来て発狂しそうなので、辞めることを決めたのだけれど、
幻想を見ることの辛さを身体が壊れるほど味あわせてくれました。
この経験をもとに今後、会社組織とか社会とかのリソースを使って
私が私であり続けるために現実的にどう行動していくのか、
とにかく考えて考えて行動し続けなければと思っています。
↑ブログを読んだらクリックしてね!
「一人一人がスワラージ」
いやあ、全くその通りです。
すごく刺激的でした。
一人一人の魂が脱植民地化していけば、このどうにもならない状況を打破できるんじゃないかって気がする。