2012年06月14日


405 <七色仮面の告白日記>

月のランプ

昨年の秋ごろに、恋心を抱いていた相手、H。
とあるニュース絡みで、彼の住む川崎のことが流れ、
なんとなく思い出してしまった。

「元気?」とメールするほど気さくな関係でもなく、
「どうしてる?」と気にかけるほどでもない。

どちらかといえば、何を話していいのかわからないのが、
本当のところ。
あれから何か月、まだ何か月なのに。

彼に対して何を話していいのかわからないほど、
あのときほどの恋熱も切ない感情もなければ、
関心自体なくなっているのだろうか。

話したいけどガマンしたこと。
二人で行った街を通り過ぎると、思い出がよみがえること。
川崎という地名に妙な緊張が走ったこと。

つくづく、私は不器用だ。
不器用ながらの日々で、好きという思いが時間とともに薄らぐ過程は、
こんなにもはかなく、うつろいやすいんだなと。

野方の彼を思っていたときほど、川崎の彼にうなされなかったのは、
日常では救いではあるが、恋の情熱加減でいえばなにか物足りない。

物足りないながらも、川崎と聞いただけで彼を連想してしまうのは、
やっぱり好きだったからだ。

きっとメールすれば、返事はくれると思う。
でも、しない。

報われなかったからといって、
それくらいの自信過剰は、あってもいいよね。

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posted by CSNメンバー at 21:39 | Comment(0) | TrackBack(0)
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