2010年03月26日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

相手の視点に立つ

友人Kから突然メールが来た。

「久しぶりだね。元気?今週逢える?」半年ぶりのメールだった。
今まで、こんなに友人Kからのメールを待ち望んだ事は無かった。
ああ、良かった。やっと来た。正直ホッとした。

昨年の10月、友人Kに対して突然、口走った暴言を思い出した。
その日は、近所に住む友人Nを含み、3人で夕食を共にしていた。

友人Nと私は、友人Hのマシンガントークに圧倒され、聴き手に回る
事が多い。その日も相変わらず、ピーチクパーチク煩かった。
何だろう?防衛だろうか?引っ切り無しに言葉が雑音の如く出て来る。
もう我慢の限界・・「あなたって、本当に煩い!」・・キョトンとする
友人に対し・・「もう、本当に煩い!」・・緊張した友人Kの表情。

次の瞬間、「帰る!」と言う友人Kの言葉に対し、私は「帰りたくない。」
と反論した。二人の間に立ち、友人Nがオロオロ・・「Kさんが帰ろうと言う
なら帰ろうよ。」と、言った。後味の悪い別れ方をして今年の3月に至った。

友人Kに対して、私の役割は都合のいい相談役だった。
その役割は、20年以上続いた。困った時だけ、一方的に話しまくり、納得
出来る言葉を私から受け取ると、サッと去って行くだけの人。

身勝手でお喋りな人。そんな風に思っていた。友人Kから離れたら、さぞ、
ホッとするだろう・・と思っていた。しかし、そんな事には、ならなかった。

いつも友人Kから来ていたメールが来なくなった。
最初は、どうせ煩いだけだからメールが来なくて良かった、と思った。
しかし、1ヶ月、2ヶ月、と、経つうちに妙に落ち着かなくなった。
Kはどうしているだろうか?具合悪そうだったけど入院していないだろうか?

今年に入って夢にまで出て来る様になった。
謝ろうか?言い方が悪かった。もっと丁寧に自分の気持ちをKに解かる様に
話せば良かった。「貴方の切れ目の無い、一方的な話は相手を疲れさせるから
もっと、ユックリと相手の話も聴きながら話てくれると嬉しい。」と。

後悔は、するものの自分から謝る気には成れなかった。

暫くして暴言を吐く前の自分は友人Kの短所にしか意識が集中していなかった
のに対し、次から次と長所が浮かび始めた。

そうだ。友人Kは友人Kなりの気遣いを私に対し、見せていた。

「何故、この人は、こう思うんだろう?何故、そういうふうに感じるんだろう?」
「その人のどの価値観が、この人の、この行動を引き起こすのだろう?」
と、カウンセリングしながら僕は考えるんだ・・と言うT講師の言葉を思い出した。

凄い言葉だな、と思う。中々そう考えられなかった。

何故、友人Kは、私の感情が読み取れないのだろう?
何故、友人Kは自分の事しか考えないのだろう?
何故、友人Kは自分の考え方を相手に押しつけるのだろう?

よくよく考えると自分も友人Kと変わらなかった。
自分の視点で相手を観て、自分でイラついて勝手に空まわりしただけだった。

友人Kは、しっかり気づいて自分の方から近寄って来た。
和解した。半年ぶりの再会は楽しく時間を忘れ、笑いながらの時間が過ぎた。
これで友人Kの夢は見ないで済む。
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posted by CSNメンバー at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0)
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