2010年03月19日


ひろみん <臨床検査技師・ひろみんのラブ&ピース>

欠点から長所へ

汗かきかき、やっと帰って来た。
義弟が脳梗塞で入院してからは、家族が1名増えた感じだ。
今日で緊急入院から10日が経過した。
仕事の帰り、毎回洗濯物を届けては様子を観ている。

元々オットリ、ユックリな人柄が益々ユックリと穏やかに
成った様に感じる。もし私が同じ立場なら焦りと苛立ちで
顔つきが険しくなるか泣き顔になるに違いない。

しかし義弟は在るがままで泣き言すら言わない。
本心では泣きたいのかも知れない。怒りをぶつけたいのか
も知れない。でも、そんな事は微塵たりとも感じさせない。

義弟のリハビリの様子を観るのは今日で2回目になる。
初日は今週の月曜日で車椅子が無ければ移動できず、左足
で立つ事が不能だった。しかし今日、杖も持たずにユックリ
と歩いた。若いだけに脳の代替え機能の働きで回復が早い。

近来、脳神経の壊死した部分は再生しないと言われて来た。
しかし最近は再生医療の進化で脳の中枢神経の再生が囁き
始められている。近い将来、画期的な脳細胞再生法が開発
される事になるかも知れない。

しかし今は、日々のリハビリに励むしか方法が無い。
義弟の周りにリハビリの仲間が集まって来る。
ものの一週間で、こんなにも知り合いが増えるなんて!

今日は丁度、院長回診の時に面会が当たってしまった。
院長、部長、主治医、看護師長、重々しいメンバーの筈が、
何故か笑の渦の中に義弟は居た。

後で、その理由を尋ねて見ると、院長自身がリハビリ仲間
で今日、白衣姿の院長を見てビックリし、次回から院長
と名札を付けてくれと・・冗談を言いながら笑った・・との事。

脳外の暗く重々しい雰囲気が嘘の様に明るく染まる。

忙しなく、人と人が交わる事の少ない今の時代、義弟の様に、
オットリ、ユックリ、マイペースで人懐っこい性格は逆に貴重
な存在なのかも知れない。

せっかちで先に先に物事を処理する性格の自分にとって、義弟
は頼りなく、理解しがたいものだった。

義弟の脳梗塞による入院生活を観る事で、その性格が欠点として
際だっていたのが長所として際だって見えた。

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