ですからブログも勢いドーナツのことになっちゃいます。
昨日のA子さんブログにあった「本町小学校」でのイベントの様子も
「NPO活動カレンダー」にアップしたところ。見てくださいね。
一昨日は溝口にある工房にお邪魔して、ドーナツ作りの研修を
受けてきました。その工房は、駅から離れた住宅街でのおよそ
目立たないところにあります。入り口もただの事務所のように
狭くて殺風景。そこのショーウインドウに、少しだけ焼き上げた
ドーナツを並べて売っているのですが、それでもひっきりなしに
お客さんが買いに来ていました。
奥のスペースが工房になっていて、会議室にあるような机が
3卓ほど離れて並べてあり、その一つに4台の焼き器を置いて、
一人の若者が黙々と焼いている。絞り器を回して次々とタネを
流し込み、焼けた分からヒョイヒョイとリズムよくはずしていく。
その手際は見とれるほど見事で、思わずため息が出ちゃいました。
ひたすら感心して目を見張っている私たちに、「彼は特別ですから、
こんなに早く出来なくても全然大丈夫ですよ」と安心させるように
言ってくださったのは、責任者と思しき年配のIさんとおっしゃる方。
その方は一年前まで料理もしたことのないサラリーマンだったそうで、
「それでも今は結構やれるんですから、皆さんもすぐうまくなりますよ」
と、硬くなっている私たちを気遣ってにこやかに話してくれました。
もう一人袋詰めをしたり、個数を確認して箱をつくったりしている
男性がいて、工房はその3人のスタッフで切り盛りしているようでした。
その男性も私たちの質問に丁寧に答えたり、色々と親切に教えて
くれたり、皆とても気持ちのいい方たちで、しばらくすると私たちも
リラックスした気分になれました。
今日発送する商品の生産がひとまず終了したところで、いよいよ
私たちが焼いてみる番です。最初は皆、絞り器を持つ手も緊張して
恐る恐るという感じでしたが、2回目は少し慣れてきて、それなりに
きれいに出来るようになりました。これで何回か練習すれば、ここの
若者ほどの速さは望めずとも、何とか格好はつきそうな手ごたえを
感じてほっとしました。
聞けばこの工房では、一日1000個以上を焼くこともあるとか。
それならどうしてもスピードが要求されますが、私たちのカフェ
ではせいぜい最初は2〜300個くらいのところでしょうから、ゆっくり
やっても充分間に合います。熟練すれば彼を凌ぐ速さで焼ける
メンバーも出てくるかもしれませんし。
この工房では、基本の粉を使って色々な種類のドーナツを
編み出し商品化しています。両側の壁の戸棚には、使用する
様々な材料がしまわれていて、その一つ一つが厳選されたもの
であることにも驚いたり、感激したり。例えばチョコレートは
ベルギー産のビターチョコレート、紅茶はブレンドではなく
セイロンのストレートティー、最近商品化した「煎茶ドーナツ」
に使うのは、静岡産の高級茶、卵も岩手からの直送品とのこと。
こうした材料は皆で足を使って探してくるのだとか。「良い材料を
使わなければおいしくできませんから」というIさんの言葉に
深く納得し頷きながら、「私たちもその心がけを忘れないように
しよう」と心の中で誓いました。
「ドーナツを焼いているときは、集中して頭の中が空っぽに
なるからいいんですよ」と笑うIさん。サラリーマンから転身して
本当によかった、今は毎日が幸せな気分で過ごせます」と
おっしゃっていました。その言葉を実証するかのごとく、工房は
素朴で暖かく、かつ自由で創造的な雰囲気に満ちていました。
私たちもゆくゆくはこんな工房を持って、皆に生き生きと
働いてもらいたい、と夢広がる実り多い研修でした。
さあ、明日からまた、カフェの開店準備に勤しみましょう!
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