翻訳家である、お二人の名前を覚えたのは約15、6年前だろうか?
まだ、今ほどスピリチュアルな世界が日本で広まっていない頃だった。
本棚に前世療法というワイス博士の翻訳本が1冊有った。
惹きつけられる様に読んだ記憶がある。
あまりにも不思議な感覚の本に戸惑いながらも記憶の片隅にあった。
あれから十数年後、江原啓之氏がスピリチュアル・カウンセラーとして有名に
成り始め、気が付いたら夫妻の翻訳本がズラッと店頭に並び始めた。
まさか、こんなに早く日本人がスピリチュアルな世界に目を注ぎ始めようと
は思いもよらなかった。もっとも翻訳本でなくてもヒーラーやシャーマンと
呼ばれている人達の書籍も多数並んではいるが・・。
最近では米国モンロー研究所のヘミシンク技術が多次元世界の探訪を可能に
したという著書も出されている。
いろんな人が語るスピリチュアルワールドはある共通した世界があるようだ。
各自の体験から生み出されたものか、ある特定の人の感化によるものか?は
私には全く解からないのだが、とても興味深い。
その中でも特に今、興味を惹かれている本に「聖なる予言」という本がある。
ジェームズ・レッドフィールドというアメリカ人が感情障害を持つ青少年の
セラピストとして働きながら探究した人間の霊的側面を小説にしたものだ。
1993年に自費出版し世界で10万部売れたという。
この翻訳は、山川紘矢・亜希子夫妻。
内容はペルーの森林で古代文書が発見され、その本に人生の意義に触れた深遠
な智恵が記されていて、その知恵は9つあり、それを一つずつ見つけては人の
意識改革がなされていくというもの。
翻訳者の後書きを読むと「知恵」とあるのは「Insight」と書かれていて「洞察」
「気づき」の事・・「coincidence」は「偶然の一致」という翻訳にしたがユング
博士の言う「synchronicity」「共時性」の事・・「エネルギーの場」はオーラの
事だとしている。
一つの例として挙げれば、第6の知恵は、コントロールドラマに対する知恵だ。
「人は誰でも、攻撃的にむりやり人の注意を自分に向けさせるか、受け身的に人
の同情や好奇心に働きかけて注意を引くかして、エネルギーを得ようとする・・
人のドラマは順番に脅迫者、尋問者、傍観者、被害者で誰でもこの4つの型のど
れかにあてはまる・・殆どの人は、何回でも繰り返す支配的なドラマを一つ持つ。
それは、子供時代に家族に対してどれが一番効果的だったかによって、決まる。」
もっと具体的に例を出しながら説明されているのだが、文が長くなるので省き、
興味のある方は本を読んで頂きたい。
その他の知恵も日常生活に応用できる内容だったり、「synchronicity」に関する
内容で神秘的だったりと面白い。
著者の後書きに、「ここ半世紀間、私達人類の世界に新しい意識が生まれ始めてい
ます。それは、超越的、あるいは霊的としか言いようのない一つの新しい気づきで
す・・歴史上のこの時期、私達の人生の展開の仕方そのものが宇宙と同調し始めて
いるようにみえます・・。」とある。
様々に危機感あふれるこの世の中で、「聖なる予言」は一筋の光を与えてくれてい
るように思い、小説ではあるが、リアリティに富む内容に驚くばかりだ。
1996年に「第十の予言」が続編で出されていて、これから読む予定にしている。


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