山形方面へ一泊旅行に行きました。
旅行の段取りで、
自分が過去の嫌な思いを感じたエピソードが絡んだけど、
そこは話し合いつつ共にクリアにして、
初めて家族での宿泊旅行を組みました。
両日ともあいにくの天気で、
これもまた一興かななんて思いながら、まずは蔵王山刈田岳へ。
幾多の山道を越える途中、霧かと思うような雲が立ちこめていて、
進めど前方が見えない中を、
まるで天上界へ昇るイメージを感じつつ30分。
急に雲が抜けて、
見えるは山頂こその紅葉の群生。
まさか紅葉が見られるとは思わず、
天然の紅、黄の見事さに圧倒され、
ただ「すご〜い、きれ〜い」の連発。
紅葉をはじめ、時折見せるすすきや緑は、
都会との空気や季節感なのか発色も初春の鮮明さと違い、
自然が帯る色彩にこれほどの力があるとは、気づかなかった。
今の年齢近くになるまで、
あまり山に関心はなかったけど、
箱根や軽井沢を経て改めて
「山は人を迎え入れ、人は山に抱かれる」
ような、山が持つ懐深さを感じた。
翌日は、家族の目当て「山寺・立石寺」へ。
小雨にも関わらず参拝客は多くいたが、
さすがに山頂の「奥の院」までの
1075の石段を上る人は少なかった。
父の体調を鑑みて、
上ることで気持ちの回復がはかれるようだったので、いざ山頂へ。
小雨に濡れた切り通しの岩肌や、
樹齢何百年の木立を抜けつつ、
上る度に外下に薄く煙る山間の街や数々の御堂は、
刈田岳とは違った趣があり、
蝉の声よりシトシト降る雨が岩に染み入るような、
そんな気分だった。
途中休みながらも、奥の院へたどり着いた。
天候で絶景まではいかないまでも、
なんだかぼんやり見渡せる墨色の景色は、
また不思議な空気だった。
今回の旅行は今までと違い、
段取りから旅程に至るまで、たくさんの気づきがあった。
そして山寺たる処で、
得意の感化されやすさか、両親ゆずりの性分で句を詠んだ。
芭蕉追ひ
父母のみちひき
われの秋
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